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2024.11.08

とある建築計画で、建物と外との一体性を考えている時に

「窓」について改めて考えることがありました。

窓は外界と室内を繋げる最後の砦。


外と明確に区別する理由は色々。空調効率や全天候対応etc…

とりわけ住宅に至っては、時代も移り変わり

如何に外の熱を断つか、に国から工務店までが注力している。


窓は壁よりも断熱効果は低い。

※詳細は割愛。


では、窓がない方がいいかというと、日光は欲しいと。

法的に採光が求められているという事もあるが、

窓がない家に住むことなど想像している人は少ない。


地球に住んでいるにもかかわらず

地球環境が与える風や雨、あるいは雪、温度は排除しつつ

宇宙の遥か先にある太陽の光は取り込むのが当たり前、という現実に少し笑えてしまった。

という脱線した話になってしまいましたが。


「窓で8割が決まる」という話を聞いたことがあります。

建物の見た目の事を言っている部分もあるのでしょうが、

私は「如何に窓を開けられるか」だと思っています。


どうあっても私たちは自然と共にある。


例えば、四季の移り変わり。

部屋の中で旬の食材を食べたり

外の様子を視覚だけで感じるのではなく、

肌でも温度を感じとり、鼻で香りを捉えて、耳で風や水、時には鳥や木々の音を聴く。


絶えず変化する自然を全身で感じ(恩恵を受け)取る事が、人間らしい生活の様に感じます。


窓を如何にデザインするか毎回試されます。

この「デザイン」は、形や位置という結果のことではなく、

「如何に窓を開けられるか問題の解決」の事を指しています。


人を外界から守る機能も有する「住」を考えるのが仕事の人間が、

如何に外界と繋がるか!と言っている矛盾にも、また一興。